VS坊主編

元亀元年 九月十二日 佐吉

きょうからぼくはこの日記をかいていくことにする
三日ぼうずにならないようにがんばるぞ

元亀元年 九月十二日 さこん

きょうは、とのの、おともでたかがりにいきました
たのしかったですけど すこしつかれました

元亀元年 九月十三日 佐吉

寺で走りまわっていたらぼうずにおこられた。
むかつく!!!!!

元亀元年 九月十四日 佐吉

きょうは、おにいちゃんが寺にきてくれた!
いっしょにあそんでくれた。うれしかった

元亀元年 九月十五日 佐吉

ぼうずにつかまえられて、おしりに変なものをぬられた。
そのあとおしりになにかがはいってきたちょうきもちよかった

元亀元年 九月十六日 佐吉

ぼくのしんゆうの大谷くんがあそびにきた
大谷くんはとってもかっこよくって、おんなのこにもてるんだ
うらやましいなあ

元亀元年 九月十七日 佐吉

大谷くんが寺にとまることになった
けっこううれしいかも!

元亀元年 九月十八日 佐吉

大谷くんとあそびまくった
鬼ごっことかやったたのしかった

元亀元年 九月十九日 佐吉

大谷くんとあそんでいたら
ぼうずがきて大谷くんをさらっていった
どうしよう

元亀元年 九月二十三日 佐吉

大谷くんが帰ってきた
おしりがいたいとかいって泣いてた
大谷くんかわいそう・・・

元亀元年 九月二十六日 佐吉

あしたはぼうずをぶっころしにいく!!!!
大谷くんのうらみだ!!!!

元亀元年 九月二十七日 佐吉

ぼうずを寺の裏で待ち伏せした
大谷君とぼうずを大きな木に縛った
ぼうずはもうしないって泣いていた

元亀元年 九月二十八日 佐吉

木に縛ったままのぼうずをみにいった
きもちよさそうにねてた
むかついたのでかおに土をなげたらおきてあばれだした
だけど縛られているのでうごけない

元亀元年 十月四日 佐吉

ぼうずを木にしばりつけてから一週間たった
生きてるかみにいったら、なんとか生きてた

元亀元年 十月五日 佐吉

また見にいったけどまだ生きてた
大谷君はやばいよって言ってた
だけど僕はだいじょうぶだと思ってほっといた

元亀元年 十月十一日 佐吉

こっそり寺をぬけ出して、大谷くんと城下町へ出かけた
そしたらなんか目が青くてでかい人がいた!!
こわかったけど、何もしてこなかった

元亀元年 十月十四日 佐吉

ひさびさにぼうずを見にいったら、死んでいた

元亀元年 十月十五日 佐吉

ばれないうちに、寺からにげることにした
したいはかくしておいたけど・・・だいじょうぶかな
大谷くんにはないしょでにげることにする
なぜかって、大谷くんにめいわくかけたくないもん!!!!!

元亀元年 十月十五日 佐吉

きょうは、とうぼう先で泊まったりょかんで
大谷君といっしょにピンゾロをして遊んだ
大谷君のやつ、やたらとつきまくっていましたが、
きっとさいころにイカサマしているに違いない
くそ、

元亀元年 十月十六日 佐吉

だけどなんで大谷くんがいるんだろうっておもってたら
大谷くんは、
バカヤロー!シンユウじゃねえか
っていってだきついてきた
うれしかった

元亀 十月十七日 佐吉

大谷くんとふたりで、どこに逃げるか話しあった
もう近江にはいられないし・・・
そうだんしまくって、けっきょく西に行くことになった

あしたすぐにでかけるのできょうははやくねることにする

元亀元年 十月十八日 佐吉

きょう大谷君がとつぜん、「からだがかゆい」といいだしたので、
持ち出したおかねを使っておいしゃさんに見せたら、薬を塗って
大谷君の顔におおきなほーたいを巻き始めた。
大谷君は「かゆくはなくなったけど、かおがほーたいでむれてかゆい」
といい始めた。
大谷君、だいじょうぶかな?

元亀元年 十月二十日 佐吉

なんだか僕まで、かゆくなってきた。
大谷君はびょうきがあっかしたので、近所のしんりょうじょにあずけて
ぼくはしんせつなおひゃくしょうさんのいえにとめてもらうことになった
おひゃくしょうさんありがとう。
でも、食べるものがそこをついてきちゃった

元亀元年 十月二三日 佐吉

かゆい、か い、おな すいた。
ぼ のかお、だ だんは てきた
い たいぼく どう て

元亀元年 十月二三日 佐吉

かゆい、か ゆ 
お たにくん き た
ひど かおだった で こ し
く う
うま かっ です

元亀元年 十月二五日 佐吉

かゆ
 うま

元亀元年 十一月二日 佐吉

なんか大谷くんすっかり変わっちゃった
びょうきなのかな?

元亀元年 十一月五日 佐吉

大谷くんの主治医に話を聞いたら
大谷くんの病気は治らないっていいました
どうしよう・・

元亀元年 十一月九日 佐吉

大谷くん、病気のことはぜんぜん気にしていなかったみたいだけど
ほんとはつらいんじゃないのかな
ぼくにもなにかできることないかな

元亀元年 十一月十一日 佐吉

かゆ
 うま

元亀元年 十一月十六日 佐吉

食べものがぜんぜんないので
大谷くんと山で魚をとりにいってきた
けっこうおいしかった

元亀元年 十一月十九日 佐吉

今日も山に行った
大谷くんがものすごいはやさでくまみたいに魚をとっていた
ちょっとこわかった

元亀元年 十一月二十日 正澄

今日、佐吉の婚約者?のお葉とかいう女に会った。
なんでも親父達が勝手に決めたらしい。
かなり可愛かったので、思わず押し倒そうになった

元亀元年 十一月二十一日 正澄

あのあとやっぱり押し倒してしまった。
泣いてしまったが刃物を付きつけたらおとなしくなった。
多分、大丈夫、だと、思う。

元亀元年 十一月二十二日 佐吉

大谷くんとふたりでそうだんして、寺にもどることにした
そもそもわるいのは坊主なんだから
ころしたっておこられないとおもった

元亀元年 十一月二十五日 佐吉

寺へかえってきた
やっぱりなにかいわれるかも知れないと思ったけど
何もいわれなかった
おしょうが老衰で死んだから

元亀元年 十二月二日 佐吉

かわりの和尚は一日中へやで
おきょうをとなえていたりしていたので、
ぼくたちはじゆうにあそぶことができた

元亀元年 十二月六日 正澄

ああ、寒い!
ということで、例のお葉で体を暖める事にした。
最近はだいぶ俺に慣れてきた。嬉しい限りだ。

元亀元年 十二月十日 佐吉

父上が葉っていう女の子をつれてきた
けっこうかわいかった
なんだかしんぞうがどきどきした

元亀元年 十二月十日 正澄

今日、親父殿が佐吉とお葉を会わせていた。
佐吉の顔が赤くなってたのが可愛かったが、
お葉があいつのモノになるのが口惜しい。

元亀元年 十二月十四日 正澄

今日、佐吉のいる寺に行った。
お葉への嫉妬の余り、佐吉を押し倒してしまった・・・
お葉の時よりも気持ち良かった・・・

元亀元年 十二月二十一日 佐吉

今日ひさしぶりに大谷君にあった
大谷君は相変わらずだった

つぎをみる